歯の散歩道

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口の中が具合悪いとのことで来院された方のケースです

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顔の輪郭の下三分の一は上下の顎と歯並びで作られます

顎や歯にはいろんな形や大きさがありますが、

これが口元の個性となって現れてきます

理想的と一般に言われている噛み合わせの状態は、

歯がきれいに並んでおり、奥歯がしっかり噛み合っていて、

前歯は上顎の歯が下顎の歯に少しかぶさるように配列されています

左右の奥歯でしっかり咬むことができ、

そこから下顎を前方にずらすと前歯だけが接触して、奥歯は解放されます
左に下顎をずらすと左の犬歯やその近隣の歯が接触して右側の奥歯は接触しません
反対に右側にずらすと左側の奥歯は接触しません
このような噛み合わせはスムーズに顎を動かすことができて、
それぞれの歯にも過度のストレスがかかりません

　　

きれいに並んでいるので当然見た目も美しい
手入れもしやすいです

従って、しっかり咬めるし歯も長持ちするだろうと思われる噛み合わせです
万が一歯の治療が必要になっても人工物に過度のストレスがかかりにくいので、
長持ちのするものが作りやすいともいえます

しかし、先にも述べましたが歯や顎の形は千差万別
皆がこのような噛み合わせではありません
むしろ自然にこのような噛み合わせになることはまれだと思います

理想的といってもあくまでも歯科医たちが作った概念であります
このような噛み合わせではなくてもしっかり咬めて、手入れも上手にできて、
そして見た目にコンプレックスを感じなければ、（当然むし歯や歯周病がコントロールされていて！）
理想的な状態だと言えるのではないでしょうか

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顎や歯にはいろんな形や大きさがありますが、

これが口元の個性となって現れてきます

いろいろな噛み合わせがありますが、それぞれ名前が付けられています

叢生（そうせい）
  

歯と歯の間がせまくて入れ違いに並んでいる歯並びです
磨きにくいという欠点があります

空隙歯列
   
歯と歯の間に隙間が空いている歯並びです

過蓋咬合
　
上の前歯が深く下の前歯を覆っているような噛み合わせです
咬んだ時に下の前歯が見えなくなる人もいます
下の前歯が上の前歯の根元の歯ぐきに食い込む人もいます

開咬
　
奥歯で咬んだ状態で前歯が開いてかみ合っていないようなかみ合わせです
奥歯にストレスがかかります

反対咬合
　
上の前歯より下の前歯の方が前に出ているようなかみ合わせ
単に歯のかみ合わせが逆になってしまった場合と、
顎の大きさが上より下の方が大きい場合とがあります
開咬と同じように奥歯にストレスがかかることが多いです

上顎前突
　
上の前歯が極端に前方に出てしまったようなかみ合わせです
上の前歯が単に出っ張ってしまった場合と、
上顎が大きくて出っ張ってしまった場合とがあります


顔の輪郭の下三分の一は上下の顎と歯並びで作られますが、
このように色々な歯並びが個性となっているとも言えます
上顎前突で有名人と言えば明石家さんまサン、久本雅美さん
下顎前突ではアントニオ猪木さんや松井秀喜さんなどいらっしゃいますね

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 年齢を重ねるにつれ様々な原因で歯を失っていく方がでてきます…

その原因を考え、今後新たに歯を失わないようにするのは歯科医療の役目でありますが、
歯を失うと見た目が悪い、よく噛めない、顎が安定しないなど、
困ったことが起きてくるので、
失った部位に人工の歯を入れることもします

奥歯の方から失っていくことが多いですが、
それは奥の方が磨きにくい、大きな力がかかるなどの他、
６才臼歯（前から６番目の歯）は早くに生えてむし歯になりやすい環境にあった、
など色々なことが考えられます


奥歯がなくなっていて咬みにくいというケースです
しっかり咬みたいけど入れ歯は嫌、という希望


ブリッジをいれて

インプラントを入れて

これでしっかり咬めるようになったとのことです


さて入れ歯やインプラントを入れなくてもしっかり咬める
このままで十分！という人もいます




片方は大臼歯が二本欠損しています
先のケースの方は歯を入れたいという希望でしたが、
この方は入れ歯もインプラントも希望しません
　
このようなかみ合わせの状態です
定期的にメインテナンスにこられている方です
もう、数年この状態ですが、
今のところ問題なく日常生活を送られています

このように奥歯が欠損していて短くなった歯列を、
短縮歯列（shortend dental arch : SDA)  と呼んでいます
無理に人工の歯を入れなくても問題ない人もいるということですね

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