人間は考える葦である
と言ったパスカルも歯痛に悩まされたことがあるようです
1662年にがんのために39歳で亡くなったパスカルは
その4年前のある夜 激しい歯痛に襲われました
しばらく苦しんでいた彼は
あまりの痛さに耐えかねて
少しでも気を紛らわすために
数学の問題を解いて見ることにしました
当時まだサイクロイドについて解明した人はいませんでした
これは円が直線状を転がっていくときのある一点が描く曲線のことですが
彼はこの問題を考え、解こうとすべてを忘れて集中しました
そして、この問題を解くことができたのです! すごいですね・・・
この問題の解決によって
パスカルは積分学のパイオニアになることができたのです
問題を解き終わったときに
歯痛はなくなっていたそうです
日中仕事をしているときは痛くないんだけど
ふとした時に痛みが出ることがある
ということを経験した人は少なくないかもしれません
このように周りの状況によって痛みは強くなったり弱くなったりすることがあります
気持ちでコントロールできる部分もあるわけです
でも、痛みをとることだけに気をとられていたら
根本的な原因が解決できないままになることもあります
痛みは嫌なものですが必要なこともあります
体からの大事なメッセージです
メッセージはきちんと受け取って返答するのが礼儀です
痛み を 嫌わないでくださいね
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痛いことは苦手です…
ぶつけて怪我をしたり、病気で頭痛になったり、
いろいろな原因で痛みを感じることがあります
こんな痛み、なくなってしまえばいいのに・・・
と、思ったことある人多いと思います(痛み止めを飲みますよね)
さて、世の中には極めて稀ですが
痛みを全く感じない人がいます
全くだそうです・・・
どんな感じだと思いますか?
このような人は 先天性無痛症 と言われています
全く痛くないので怪我をしても気づきません
関節を限界以上に曲げても平気です
体のいたるところに傷跡があり
度重なる骨折のために関節が著しく変形しています
火傷を負っても肉の焦げる臭いがするまで気がつきません
小さな傷口が化膿しても発見が遅れ、
敗血症によって病院に担ぎ込まれることもあります
痛みを感じないために、常に生命の危険にされされているといえます
つらい痛みも困ったものですが
全く痛みがないと大変です
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歯の神経(歯髄)までバイ菌が侵入していき
痛みが出ることがあります
冷たいものがキーンとしみて
あるいは温かいものがズーンとしみて
ジワジワと続いたり
何もしていなくてもズキズキと痛むこともあります
けっこう痛くて 痛み止めも効かないことも 多々あります
このような場合は 神経を取る と
感染が広がるのを防ぎ 痛みを取ることもできます
「神経を取った歯は壊れやすいので
取らないほうがいいと聞いたことがあります」
といったご指摘を受けたことがありました
これに関しては、興味深い実験があります
神経を取った歯は痛みから解放されます
その神経を取った歯と取っていない歯でどちらが強く咬めるか
といったことを調べた歯医者さんがいました(外国でのことです)
その歯医者さんは、下の奥歯に一本神経を取った歯がありましたが
その歯と、反対側の神経を取っていない同じ種の歯を使って
歯がどのくらいの重いものを噛んで支えていられるかを調べたのでした
歯で棒を噛みその棒の端におもりをぶら下げ
どのくらいの重さに耐えられるかを比べました
結果はどうなったかというと・・・
この実験は途中で中止になりました
神経を取った歯がある重さのところで割れてしまったのです
神経を取った歯は痛みを感じないので
歯が割れるまで気づかずに噛むことができるのでした
さらに、痛くないのでむし歯ができても気づきにくいといった欠点もあります
痛みを全く感じない人はいろいろな危険にさらされていますが
痛みを感じない歯も、
同じようにいろいろな危険にさらされているといえるかもしれません
この項続く・・・
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痛みを感じない歯 の続き・・・
神経を取った歯と 取らない歯を 抜歯した歯で調べた結果
その強度に変わりはなかったようです
でも、むし歯で崩壊したり、さらに神経を取るために歯を削ったりすると
なーんにもしていない健康な歯に比べれば
強度は当然劣るでしょう
むし歯や歯周病にならなければ
一生持つ可能性はかなり強い
ただし歯が割れることもあります(特に高齢の方で何でも強くかめる方)
神経を取っていない歯に比べて削ってある分だけ
歯が脆いといえます
割れた隙間から感染して
骨がやられています
さて、では神経を取ったほうがいいといわれた歯も
我慢してとらないほうがいいのでしょうか?
悪い神経を取らないで放置しておくと
根の中が感染して周りの骨が悪くなりますので
必要な処置はしたほうが無難です
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転んで頭をぶつけると痛いです・・・
むし歯をほっといてズキズキと苦しむ経験をした人もいるかもしれません
でも、歯医者での治療を想像するだけで、そっちのほうが痛く感じてしまう人もいるようです
この時の感覚は嫌なもので、不安や苦しみを伴います
このように、「痛み」とは
「体が傷つけられたり、そのような経験から生じるいやな感覚」
・・・と いえます
体が傷つけられると
痛みを知らせる神経が反応して脳へ知らせ
脳が痛みを感じます
痛みによって体に異変が起こったことを察知することができます
痛みは体の危険信号として働くのです
さてこの痛みは不幸なことに
危険信号としての役割を果たしてしまった後も続きます
この時の痛みは体にとってはむしろ良くないことかもしれません
危険信号としてすぐに生じた痛みを急性痛といいます
これに対して慢性痛という言葉を耳にすることがあります
一般的に痛みが長い期間続くときに慢性痛といいますが
この慢性痛の中には 急性痛が長引いているものとは
痛みの発症メカニズムがまったく異なる慢性痛症というものが含まれています
これは痛みの原因になっている怪我や病気がなくなっているのに続く痛みです
鎮痛剤は急性痛のメカニズムに働きます
突然痛くて困っているときに鎮痛剤は頼りになりますが
慢性痛症ではこのような鎮痛剤が効かなことが多いです
このような慢性痛症は痛みが警告信号ではなく
痛み自体が病気そのものになってしまうのです
そして、痛みのために体をかばうことから
二次的、三次的に障害を引き起こすこともあり
痛みの原因が複雑になる場合もあります
| 慢性痛といわれているもの | ||
急性痛 | 急性痛が長引いたもの | 慢性痛症 | |
体の障害 | 障害治癒後にも生じる | ||
痛みの神経 | 神経系の異常 | ||
警告信号 | 警告信号の役割なし | ||
鎮痛剤有効 | 鎮痛剤以外の治療法 |
一般に急性痛があると交感神経系の活動が高まりますが
痛みが慢性化すると交感神経系が馴れを示して
体の症状が変わってきます
眠られなくなって
イライラし
食欲も減ってきてます
体を動かすことも少なくなってきます
社会活動への参加も少なくなります
痛みに耐える力が弱くなり
痛みに対する態度も正常といえなくなります
急性痛では不安を感じますが
慢性痛症の人は
惨め、失望、自信喪失、孤独などを感じ
抑うつ状態に陥ってしまうこともあります
この、抑うつ状態が痛みに耐える力を下げ
さらに、痛みに我慢できなくなってきます
慢性痛症は多くの場合、心理的要素を含んでいます
肉体と精神の悪循環がそこに見られるのです
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Author:atsu
2004年に長野県に引っ越してきました
たまにアイスホッケーとかテニスとかしています
最近は筋トレとゆるいランに変わってきました