むし歯の原因は複雑です
いろいろな悪い出来事が重なり合って出来るので、
一つの出来事だけにこだわっていると発症防止(予防)は難しくなります
むし歯菌の有無、歯みがきが上手にできているか、フッ化物を使っているかなど、
いろいろな要因が考えられていますが、
食事の内容もその一つです
炭水化物(特に砂糖)がむし歯菌の餌になるので、
炭水化物を食べなければむし歯にはならないと言えます
実際、イヌイットやオーストラリア先住民など、
穀物などの炭水化物を食べない民族はほとんどむし歯がありません
さて、昔の人びとのむし歯を調べた研究もあります
古病理学といって昔の人の骨や歯を観察研究する学問がありますが、
歯などは比較的しっかり残るので、むし歯の観察はしやすいようでした
そして、古代人の生活様式とむし歯のできる割合の関係を見てみると
狩猟生活から農耕生活に様式が変わって行く中でむし歯が増えてきたようです
集団名 | 年代 | 経済段階 | むし歯率 |
縄文人 | 12000-2300年前 | 狩猟採集 | 8.2% |
弥生人(土井ヶ浜) | 2000年前 | 農耕 | 19.7% |
弥生人(三津) | 2000年前 | 農耕 | 16.2% |
現代日本人 | 1993年 | 31.3% | |
アメリカ先住民 | 7600年前 | 狩猟採集 | 0.4% |
オーストラリア先住民 | 近代 | 狩猟採集 | 4.6% |
イヌイット(グリーンランド) | 近代 | 狩猟採集 | 2.2% |
イヌイット(アラスカ) | 近代 | 狩猟採集 | 1.9% |
こちらの調査からも炭水化物とむし歯の関係がわかってきますね
現代人圧倒的にむし歯多し
さて、むし歯の出来方に注目しますと、
昔は歯の根元に出来ていたようです(国立科学博物館に展示されています)
歯の根元は若い時には歯ぐきに覆われていますが、
歯周病になると歯ぐきがやせてきて根元が出てきます
歯の根元は硬いエナメル質に覆われていなくて、むし歯になりやすい
大昔の食事でもむし歯になってしまうことがあったわけですね
しかし、逆にいうと歯周病になっていない人はほとんどむし歯にならなかった、となります
つまり普通の人はあまりむし歯になっていなかったわけです
さて、現代は昔とむし歯の出来方が異なり,
幼年期から成人にかけてむし歯ができはじめることが多いです
発生部位は歯のかみ合わせの溝、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目などです
これは硬いエナメル質を溶かして出来てしまうむし歯です
このむし歯の出来方は現代人特有のものです
江戸時代になるまで歯ブラシというものはありませんでした
現代の日本人はほとんどの人が歯みがきをしています
昔の人びとのほうが口の中の手入れはしていなかったでしょう
それなのに現代人のほうがこのように硬いエナメル質がやられていく…
現代タイプのむし歯の原因はやはり食べ物の影響を強く受けているようです
砂糖 怖いですね
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Author:atsu
2004年に長野県に引っ越してきました
たまにアイスホッケーとかテニスとかしています
最近は筋トレとゆるいランに変わってきました