現在日本ではたいていの方が毎日歯みがきをしています
厚労省の調査によると毎日歯みがきをする人が95%、
一日二回以上歯みがきする人が70%以上もいます
(2011年 歯科疾患実態調査)
かなり歯をしっかり磨いている国民であると言えますが、
歯みがきが重要であると言われるようになったのは、
それほど昔のことではありません
朝に歯みがきをする人が多いと思いますが、
歯みがきをする皆様は食事前にするでしょうか、それとも食後でしょうか?
現在私は一日三回食後に歯みがきをしています
(職業柄あたりまえと言えば当たり前ですが)
家内も息子も食後に歯をみがきます
しかし、私が子どもの頃は食事前に歯みがきをしていました
朝起きたらすぐに顔を洗って歯を磨く、というのが決まり事でした
この習慣はご近所、親戚とどこでも同じだったようで、
朝食前ではなく朝食後に歯みがきをする、という人はいなかったような気がします
今から50年ぐらい前の話です
(そのころ毎日歯みがきする人は八割ぐらいで
全体の6割ぐらいの人が一日一回の歯みがきでした by 厚労省)
朝起きて顔を洗ったり歯を磨いたりするのは宗教的な意味合いが強いようです
日本でも仏教の伝来とともに歯をみがくことが伝えられました。
お坊さんが仏前に礼拝をする前に、身を清めて歯をみがいた事が、
歯みがき習慣の始まりであるようです
私が生まれる一年前(もう50年以上前の話ですが)、
アメリカ留学をしていた一人の歯科医が日本に戻ってきました
その人がアメリカで学んできたことは、
歯周病を治すためには、しっかりとした歯みがきが必要不可欠である、
ということでした
つまり、それまでは、
歯周病にとって歯みがきは重要なこととは思われていなかったようです
その歯科医は日本でも歯みがきの重要性を理解してもらおうと頑張ったようですが、
まず他の歯科医に理解してもらうのが大変だったようです
私が子どもの頃の話です
一方むし歯については100年前、
「歯みがきでむし歯は予防できる」と、
G.V.Blackという人が言っています
しかし不幸にも削って詰める歯科治療が流行り、
歯みがきでの予防が広まる事はありませんでした

むし歯がむし歯菌と甘いものによってできる事を、
わかりやすく説明したのはP.H.Keyesという人です
むし歯ができる原因として、
1歯、2微生物、3食事という三つの要素をあげ、
この3つの要素が組合わさるむし歯になり、
どれか一つが欠けてもむし歯にならない、ということを提唱しました
私が生まれた頃の話です(約50年前)
「歯みがきがむし歯や歯周病予防のために大事である」
私が生まれた頃から徐々に広まっていったのではないでしょうか
(テレビコマーシャルの影響も大きいかな)
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